人のDivisionを笑うな ~Division今昔物語~

はじめに

この記事はSteam & PC Gaming Advent Calendar 2016の11日目の記事です。
どうも、お久しぶりですこの手の企画の時だけブログ更新頻度があがるおじさんです。
さて、今回は発売直後は盛り上がったものの様々なバグや問題を抱えて沈んでいったThe Divisionの話をしようかと。
発売直後のThe Division(以下Division)は現代を舞台にしたオープンワールドのTPSなRPGとして、UBIの新規IPとしては最大規模のプレイヤーを抱えるタイトルとして発売されました。
ローンチ直後は多少の問題を抱えながら(ex 行列問題)も順調な滑り出しだったように思えました。そう、思えたのです。
しかしながら段々明らかになってくる様々なバグやグリッチ、開発・運営とプレイヤーの齟齬等からクソゲーとしての道を歩み始めていくことになりました。
今回はそのクソゲーへの歩みを覚えてる限りで書いていこうかなと。

オープンベータ

もちろんこの頃からおかしな不具合は抱えていました。
記憶してる限りでは一つなのですが、結構致命的な物でした。
それはクライアント側で弾数管理をしていることでした。
これはメモリ編集ソフト等で数字をいじるだけで弾が減らなく出来るといった事が出来る非常にえぐい物でした。
DivisionはPvPありのオンラインゲーですので、弾が減らないというだけで非常に“効く”ので、対策されてないのかと当時は大変驚いた記憶があります。

1.0

さて、リリースされました。
当初は上記の行列問題等がありながらも楽しくやっていました。
が、当初のDivisionがラグが非常に酷く、友人とミッションを進めているとラグで進まなくなり、そのままエラーコードを吐いて強制ログアウトになるといった現象が頻発しました。
ラグの例
この頃はアイテムドロップ率が悪く、通常のクラフトやバグを用いたアイテムドロップ等を用いてアイテムをそろえるというのが一般的でした。
このバグを用いたアイテムドロップの最たる例がキングマラソンと呼ばれる方法でした。
これはオープンワールド上のボスとその取り巻きのうち、ボスだけ倒して取り巻きにやられるとボスがすぐ復活するという非常に単純な仕組みでした。
当時はオープンワールド上のボスは復活しないという仕様だったため、この手段はよく使われました。
このアイテムドロップに使われるボスがキングだったため、キングマラソンと名前がつき、後に公式でもネタになりました。

またこの頃からグリッチが多発しており、壁を抜けを活用したミッションのスピードランなどもアイテムドロップの為によく行われていました。
この頃のグリッチが後にDivisionプレイヤーの分断が発生する原因となります。

他にもキャラ消失バグや武器の調整ミス、ミッションの不具合といったこういったゲームでよくあるバグなどがいろいろ有りましたが、全体的には遊べるバランスでした。
ただし一部でバランス崩壊となるバグもあり、そのあたりはパッチでチマチマと直っていくという感じでした。
このあたりまでは、ちょっとローンチ直後の問題が多めなオンラインRPGといった程度で、Divisionが迷走を始めていくのはv1.1からになります。
ちなみにですが、v1.1が配信される数日前からデイリーミッションが毎日同じという素敵な問題が発生していました。

1.1

無料アップデートとしてエンドコンテンツの追加や武器の追加、様々な調整が入りました。

前述の通りアイテムドロップ率が悪く、メインの装備はクラフトによって作るというのがよく行われていました。
しかし開発であるMassiveとしてはDivisionはアイテムドロップがメインでクラフトはサブという位置づけを想定していたらしく、このパッチからクラフトが段々厳しくなっていくことになります。
とはいえアイテムドロップが良くなるわけでは無いというのが困ったところで、このあたりから開発とプレイヤーの齟齬が明らかになってきます。
# 正確に言えば、アイテムドロップは若干良くはなりました。が、使い道の無いアイテムであるというのが困ったところでした。
例えばこの頃の流行の武器はクラフトで作成されるスナイパーライフル(FWM1)とSMG(ヴェクター)でした。
これは単に強いうえに、クラフトで作成できるという非常に単純な理由だったのですが、Massiveは武器使用の統計だけ見て特定の武器の使用率が高いので弱体化という措置をとってきました。
この例以外にも様々なところで齟齬が出てくることになります。

さて、このv1.1では新たなエンドコンテンツとしてファルコンロストと呼ばれるミッションが追加されました。
このミッションはWave制で敵を倒して、マップ奥に鎮座している敵APCを排除するだけという非常に単純なミッションでした。
またこのミッションでしかドロップしない強力な装備が非常に魅力的でした。
しかし、このミッションに出てくる敵が異常に強いというのが困った物でした。
えてしてエンドコンテンツというのはそんなものだと思われるかもしれませんが、Divisionにおいては酷いものでした。
非常に堅く、一撃死も免れない様な敵を相手に15Wave戦わないといけないというのは非常に大変で、どこかのWaveで失敗するとまた最初からというのも大変さに拍車をかけました。
それだけならまだしも、このミッションでもグリッチが見つかることとなるのです。
このグリッチは特殊な方法で敵APCを破壊するもので、時間さえかければ非常に簡単に行えるものでした。
そのため、このグリッチを行えたか行えなかったかでこの後の難易度が著しく変わりました。
行えた人は、良い装備を手に入れグリッチが無効かされた後でもミッションのクリアが容易になりました。
一方行えなかった人は、装備が整わず結果としてミッションクリアもままならないということが多々見られました。

このように1.1アップデートは1.0からの改善が若干入ったものの十分ではなく、今後の課題として残っていく厳しい状態でした。
余談ですが私のゲーム仲間はこのあたりで脱落していきました

1.2~1.3

1.2~1.3の話です。
正直この頃に止めてしまっているのでまとめて話題にします。

1.2アップデートでは新セット装備・新エンドコンテンツやアイテムドロップの改善などが行われました。
さらにそれとともに様々なバグも実装され、特筆すべき物としてはUIが2重になるというバグでした。
UIが二重になることで視認性が著しく落ちる上に、何かしらの選択すらまともに行えなくなるという素敵なバグでした。
Division クリアスカイ攻略に纏わる雑感と、新たなるバグ(伝説)……

アイテムドロップは質だけではなく量の増加という改善が入りました。
が、どっちにせよ要らないアイテムのドロップが増えるというオチで終わりましたが。

新セット装備は1.1パッチで実装された装備の下位互換品だったりそもそも微妙だったりと言った具合でしたね。
正直このあたりでDivisionは一度やめてしまったのであまり覚えていません

1.3パッチではセット装備に下方修正が入ったみたいですね。
このパッチからDLCを買ってる人向けのエンドコンテンツやDLC本体の実装が始まったみたいです。
この辺でプレイヤー数が9割減という記事が出始めてるので、ほとんどの人が離脱してしまい、まさに終わったゲームとなってました。

この現状を開発側も当然良しとしておらず、プレイヤーを実際に招き問題点や対策案について話したり、その段階での1.4パッチについてのプレイした感想などを貰っていたようです。

1.4

さて、1.4パッチです。
ここから運営とプレイヤーの認識の齟齬が埋まってきました。特筆すべきは1.4パッチに先駆けてPublic Test Server(以下PTS)と呼ばれる新パッチの実装テストが行われた点ですね。
これは一ヶ月ほど行われ、バグの洗い出しや様々な実験が行われるという物でした。Divisionではパッチの度に様々なおもしろバグが実装されてましたがPTSにより潰れていきました。
そしてゲームの根本が大胆に変わる非常によいパッチでした。
分かりやすい具体例を挙げますと、

  • 装備の性能調整
  • アイテムドロップの改善
  • 敵の強さ調整

といったあたりですね。

装備の性能調整

今までは必ず“セット装備>最上級装備>上級装備>特殊装備・・・”といった具合に装備の性能格差がありました。
それ自体は悪いことではないのですが、セット装備がエンドコンテンツでしかドロップしないため、最上級装備からセット装備へのアップグレードが非常に難しい状態でした。
それが今回のアップデートで“セット装備=最上級装備>上級装備>特殊装備・・・”となり、最上級を使うかセットを使うかを選ぶという選択肢が出来ました。

アイテムドロップの改善

今までのアイテムドロップに比べて使えるアイテムがドロップするようになるという画期的な改善がなされました。
そして日替わり/週替わりのミッションをこなせばアイテムドロップ、経験値が貯まるとアイテムドロップといった具合に何か有ればアイテムドロップという仕様になりました。
また、ドロップ確率も非常に上がりオープンワールド上でうろついてる敵でも使える装備を落とすようになり、いろんな場所をうろつく意味が出てきました。

敵の強さの調整

今までの敵の強さというのは、レベルが上がるにつれ攻撃力と体力が上がるだけという非常に単純な物でした。
しかし、プレイヤー側の上がり方との乖離が激しく一撃は耐えるのがやっとみたいな状況が続いていました。
そこでこのパッチからNPCのレベルが上がると攻撃力や体力はそこそこ上がるうえ、行動が変わるようになりました(例: カバーを多用する/回り込もうとする)

かくしてDivisionはドロップしたアイテムの性能を見て頭を悩ませたり、装備の組み合わせを考えたりできるという普通のことが普通に出来るゲームになりました。
この方針はわずか一月後に出た1.5パッチでも継続されることとなりました。

1.5

このパッチでもやはりPTSが行われました。装備周りで変更が入る予定でしたがPTSで不評だったためそのままポシャりました。
今回のパッチではDLC第二弾の実装やアイテムの追加、バグ修正などが行われました
新DLCは結構おもしろいという評判ではありますが、残念ながら私はDLC未購入な為スルーです。

おわりに

以上Divisionの変遷をざっくり振り返ってみました。
非常にしんどいバランスのゲームでしたが、今ではカジュアルに遊べるゲームに仕上がっています。
それを証明するかのようにDivisionのプレイヤー人数も増加傾向にあります。
是非一度プレイしてみてはいかがでしょうか。

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